各種考察に便乗して

宇宙の騎士テッカマンブレード DVD-BOX(完全予約限定生産盤)
キングレコード (2001/09/12)
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4 タツノコガンダム
5 一番好きなアニメです
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http://www80.tcup.com/8018/moon.html
↑にて、信乃さんとレックスさんの考察に色々興味深い点がありましたので、自分なりの答えを。
答えているうちに論点がずれていたりもしますが、それはそれで面白そうなのでそのまま掲載してみます。


>相羽邸の所在地とクーバー核融合施設の位置関係
相羽邸とクーパー核融合施設の位置関係はレックスさんの仰る通りかと。
相羽兄妹がクーパー核融合施設近くで遊んでいたのは、単純に夏休みのバカンス先ではなかったかと思ってます。
相羽博士は普段は研究漬けであまり子供に構ってやれないでしょうし、夏休みは定期的なバカンスを入れていたのではないでしょうか。
アルゴス号関連はレックスさんが仰るようにORS*1で成されたでしょうから、北米に行ってもほとんど何も出来なかったでしょうし。


>タイタン調査隊と外宇宙開発機構の関連
タイタン調査には外宇宙開発機構も無関心ではなかったでしょうが、関わりは薄かったのではないでしょうか。
傍証としてレビンや本田のおやっさんアルゴス号への反応の薄さです。
彼らの専門分野に近いはずの調査隊に対して単なるニュースくらいにしか認識していないようでしたので。
外宇宙開発機構の規模がどの程度か分からないので、別の部署が関わっていた可能性は捨てきれませんが、少なくともグランドキャニオン基地との関連はほとんど無かったと考えて良いのではないかと思います。


>何故スペースナイツ基地がORSでなく地上の旧グランドキャニオン軍事宇宙港だったのか?
レックスさんの疑問であるスペースナイツ基地の買収云々というのは単にブルーアース号共々軍か連合の払い下げだったのでは*2
連合防衛軍の方が外宇宙開発機構より政治力があったようですから、相対的に冷飯を食わされていたのではないかと。
それ以外で思い当たるのはフリーマンがORSにおける宇宙関連施設の一極集中に何らかの危うさを感じた結果とか。
外宇宙開発機構本部はレックスさんの仰るとおりORSでしょうし*3、他の宇宙港などの施設も全てORSに集中しています。
経済効率や環境面ではそれで十分なのでしょうが、危機管理面から考えると危うい面があったことは否定できないでしょう(さすがにORSから完全に撤退するような事態は考えていなかったでしょうが)。


>敢えて地上を拠点としたフリーマンのスペースナイツ構想とは?
ブレードの存在しない本来のスペースナイツ隊とは、今後開発が進む外宇宙における未知のアクシデントや知的生命体との接触(交戦も含む)に対応出来る軍とは異なる新たな部隊ではないかと思われます。
フリーマンの目から見た場合、連合防衛軍の装備の旧式化と組織の硬直ぶりは地球圏の治安はともかく、外宇宙からの侵略のような未知の敵との戦闘や情報収集には対応できないと考えていたのではないでしょうか?
無論、早々にそんな事態が起きるとはフリーマンも考えていなかったでしょうから、連合地球暦192年以前の段階ではあくまで基礎固めだったのでしょう。
それが予想外のラダムの侵略によりスペースナイツの早期結成を考えざるをえなくなったのではないでしょうか?
結果的にテッカマンブレードをメンバーに加えることによりスペースナイツ構想は日の目を見ることになりましたが、本来のコンセプトとはかなりのズレがあったはずです*4
これは私の妄想ですが、ブルーアース級スペースシップにマルローが開発していたソルテッカマンの原型である戦闘用パワードスーツ*5と作業モジュールペガスの組み合わせが現実的に考えられていたスペースナイツ実働部隊かもしれませんね。


>若年者(具体的にミリー、ミユキ、ユミ)の就職
かなりの攻撃を受け軍も大きな損害を受け都市が破壊されたりもしていますが、総動員態勢といった逼迫した状況には至っていないのではないかと思われます。
エビルが登場した休暇の時などデパートなど普通に営業してましたし、軍上層部も会議で予算を渋ったりする程度の危機意識でした。
ある程度ラダムの脅威を認識していたコルベット准将でさえ、ラダム獣に通用する兵器さえあればラダムの殲滅は可能と考えていた節があります。
少なくともスペースナイツのような認識しているものはほとんどいなかったのではないかと。
そんな状況下で総動員態勢といった状況にはなりにくかったのではないかと。
しかしながら、軍の損害はそれなりにあったでしょうし、特にORSの失陥時スペースシップのパイロット、オペレーターの損失が著しかったと考えられます。
オペレーションデイブレイクでは予備役兵や学徒兵が動員されたのは上記の事情によるものかと。
同作戦での歩兵は特にそのような事情は描写されていませんでした*6
軍内部は上記でほぼ説明が付くと思うのですが、問題はスペースナイツの方です。
おそらく人材が軍に集中して外宇宙開発機構にまでは中々回らなかったというのは十分ありそうです。


ミリーが外宇宙開発機構に就職できたのは第一に高い能力があったからではないかと思います。
ミリーの家庭環境は不明ですが*7、スペースナイツのメンバーにフリーマン自ら選抜し、自分のコンピューターオペレートのアシストを任せていることから彼女の能力を高く評価していることが伺えます。
あるいは自らスカウトしたのかもしれません。


ミユキの場合は家庭環境というのもありますが、一定以上の能力は有していたと思われます。
テックシステムに適応し、テッカマンにフォーマットされたくらいですし。
相羽博士も情実だけで娘を死ぬかもしれない調査に同行させるほど甘くもなかったと思います。
実際ラダムに遭遇してますしね(^_^;


「ブレードII」のユミの場合は戦災孤児であり、素体テッカマンであることが大きく関係するのではないかと。
ユミ自身がブレードへの憧れから自らスペースナイツに志願したのかも。
当時彼女のような戦災孤児も少なくなかったでしょうし、自ら働く必要に迫られた選択の結果とも思われます。
さらに素体テッカマンは防衛軍に危険視され弾圧される可能性もありました*8
スペースナイツとしても軍の弾圧から素体を守るため、もしくは戦闘用テッカマン予備軍として積極的に採用というか保護したのではないかと思われます。
こう考えると素体の採用というのはスペースナイツにとっても二重、三重に意味を持ってきますね。



なんかこう、妄想を逞しくすぎているような気もしますが、取り敢えず以上のような感じに。
こういう気がつきにくいが重要な設定というかテーマに言われてみて初めて気がつくというのは鈍すぎですね(^_^;
きっかけをくださった信乃さんとレックスさんに感謝です。

*1:オービタルリングシステム

*2:カタパルトがないとブルーアース号は意味がないですし。

*3:ラダム侵攻後どこかへ移ったのでしょうが。

*4:どちらかというと情報収集メインで考えていたのかも。

*5:軍内部の機密でしょうがフリーマンならチェックしていたことでしょう。

*6:描写がされなかっただけかもしれませんが、歩兵なら地上軍から補充可能なのでさほど問題はないかと。

*7:一説ではカル博士の娘とされていますが、真偽の程は忘れました。

*8:就職しようにも恐らく軍への志願は認められなかったでしょう。軍から見たら危険分子ですしね。