『宇宙へのパスポート3』

宇宙へのパスポート(3)
笹本 祐一 松浦 晋也
朝日ソノラマ
売り上げランキング: 35985


友人からの借りものをようやく読了。
シリーズとしては1は読んだような気がするが、2はどうだったか。
そんで宇宙を舞台にするような作品*1を鑑賞するものの、現実の宇宙開発には疎いという文系野郎。
そんな人間にも楽しめるよう分かりやすく、それでいて濃いネタが散りばめられている。
特に面白かったアリアンVIやユーロコット旅行記としても十分面白い。
ロシアの事は宇宙開発抜きにしても知らないことが多いから。
ま、素人にも分かるようにしているのも、宇宙取材オンリーにしないのも宇宙を知らない人や素人なんかに少しでも興味を持って欲しい、ってことなんだろう。


取材している中で一番臨場感があったというか燃えたのは「はやぶさ」だろう。
日本人補正がかかってるし、あーいう状況で燃えないはずもなく(笑)。
さすがトリを飾るだけはある。


実際の打ち上げ以外ではやはり各国の宇宙開発の状況とか、その辺がかいま見えるのも面白かった。
EU、ロシア、アメリカ、日本が今回の取材対象国なんだが、それぞれ考え方も微妙に違うし、見据えている先も違うので。
さらに「世界の宇宙開発」というコラムで、取材はされていない中国、インド、カナダの項もなかなかに興味深かった。
中国、インド、カナダの宇宙開発の状況なんて目にする機会はほとんど無かったし、まとまった情報に接したこともないのでこういうプロの視点での分析は非常に有り難い。
しかし、ここまで中国の宇宙開発が明確な戦略の元に進行していたとは意外だった。
宇宙開発全般で完全に日本がリードされているというのが意外だったが、これを一読した後だと納得できてしまうんだよな、悲しいことに(苦笑)。


取り敢えず作者の術中にはまってることを自覚しつつも、これからは少しでも宇宙開発に目を向けてみようとちょっと思った。
いつまで続くのか自分でも自信がないが(^_^;
サイクルからすると次巻は2〜3年後っぽいが、その時点で宇宙開発の動向とか色々面白そうだし、もうちょっと楽しめるように情報を収集するのもよかろうて。

*1:アニメ、小説、ゲーム