『宇宙の騎士テッカマンブレード』第17話「鋼鉄の救世主」

魂SPEC 宇宙の騎士テッカマンブレードwithペガス


暴走の恐怖を払拭できず悪夢に悩まされるDボゥイ。
連合防衛軍ではバルザック少佐が持ち帰ったテッカマンブレードのデータを元に対ラダム兵器の開発を急いでいた……。

何かと忙しく、というのは本当に只の言い訳だ……orz
これからは最低でも月一更新くらいはしたいものだが……。


髪を切り、髭を剃って本当の顔を見せたバルザック
確かに美形ではあるんだが、本来持っている気の強さ、鋭さが露骨に出ていて抜き身のナイフのような印象。
密かに監視しているオペレーターに監視カメラを通して話しかける所なんかは本性を隠していた従軍記者の時に通じるものがあるが、この計算尽くで演技している姿に底知れないものを感じる。
流石にこの頃は野望に燃えている時期だけにその鋭さを隠し切れてはいないけど。


ソルテッカマンを開発中。
とはいえ、このときのマルローとコルベットの口振りだと元々パワードスーツを開発中で、これにブレードのデータから開発したフェルミオン砲を装備させた、という感じ。
デザインを見るにテッカマンの影響を受けているようにも見受けられるので、細部での影響はあったのだろうが、本体は既存のパワードスーツ開発計画を流用したのだろう。
バルザックのデータ奪取からどのくらい時間が経っているか不明だが、全くの新兵器を一から開発するには時間的に厳しいだろうから、こちらの方が現実的ではある。


段々と悪夢が酷くなり寝坊で遅刻するDボゥイ。
もはや繕いきれなくなり、アキやミリーにも感づかれる程。
順調に悪化していっているが、無理もない。
テッカマンとして戦い続ける以上解決策は事実上無いのだから。
そんなDボゥイに対してフリーマンが珍しく本音を漏らす。
半分モノローグで(苦笑)。
自他に厳しいフリーマンらしい本音でDボゥイにとっては何の慰めにもなってないけど。


13年前の事件をきっかけに軍にスカウトされたバルザックとマルロー。
正確な年齢は本人にも分からないだろうけど、大体10〜13歳くらいかな?
そうなると恐らく25歳前後で少佐とドクターか。
正直、通常ではありえないやり方のスカウトと出世の速度だ。
敢えて答えを出すとするなら、連合防衛軍が結成後、人材が宇宙開発などに流出したのだろう。
地球が統一されて192年。
仮想敵もおらず、治安維持くらいしか任務が無いだろう。
恐らく徴兵制もないだろうそんな防衛軍には任官希望者が少なくとも無理はない。
そんな中、独自の人材獲得法が必要だったのだろう。
オービタルリングが建設され、経済産業の中心が移ったために地上に残ったスラムから有能そうな孤児を見つけ出して軍にスカウトすると。
そんな感じの事情があってもおかしくない気がする。
あくまで想像だけど。
閑話休題
出世の速度が速かったのは二人が非常に有能で野心があったからだろう。
現在ラダムが侵攻中というのも二人に有利に作用しただろうし。
とはいえ、敵もかなり多そうだから、バルザックは普段はあんな風に偽りの姿を見せているのだろう。
裏で弱みを握るか、金か女で懐柔するとか色々手練手管でやっていそうだし(苦笑)。


バルザックとマルローを売った幼馴染みのメイラー(現浮浪者)の声優はブレードではお馴染みの飛田展男氏。
こんな役までするのも驚きだが、演技の方は相変わらず流石。
しかし、回想シーンではスラムの孤児とは思えない少年だったのに、もはや見る影もない……。
時の流れ、というよりは環境によるものだろうな。
小金で仲間を売るような輩の似合いの末路と言うべきか。
多少哀れな気がしないでもないが。
しかし、このバルザックの生い立ち関係は「ブレード」の中でも異色のエピソードだな。


反物質の製造の護衛と自動防衛システムの復旧にスペースナイツが出動。
フリーマンは全部分かった上でやってるんだろうな。
アキの質問に答えなかったところが非常に意図的。
だがまあ、コルベットの意図はともかく戦力になるのは事実なので出張って当然か。
特にブレードが暴走事件以来精神的に不安定になってきていることだし。
しかし、ここでブレードが戦闘不能状態になったのも計算の内なのか、計算より速かったのか。
ソルテッカマンが間に合った以上、計算の内と言うことかな。


しかし、何気にレビンは良い奴だよな。
オカマなせいか報われることが全くないけど(苦笑)。
ノアルはノアルで出撃を躊躇うDボゥイに「お前がここにいても何にもならないんだよ」とキツイ一言。
仲間と認めているが故、でもないか。
以前からキツイ事は散々言っているし。
むしろ仲間と認めてからもキツイ事を言える事を評価すべき、だな。


戦闘中にラダム獣に仲間の姿をダブらせるブレード。
ラダム獣とは流石に似ても似つかないだろうと思うが、暴走事件以来、悪夢で安眠出来ず寝不足で疲労が溜まっている上に、精神的なストレスとプレッシャーから幻を見てもおかしくないか。
むしろ、精神的に追い詰められている反証というべきだろうな。


マトモに戦えないブレードの前でラダム獣に襲われるレビンを救ったのは謎の影。
新たなる敵のテッカマンか、それとも味方なのか!?
果たしてその正体は?
というヒキで終わり。
Aパートで設計図は出ていたが、実物はシルエットのままで引っ張るか。
まあ、次回をお楽しみに、ということだな。
次回のお楽しみはそんな所になかったりするけど(苦笑)。


ということで前にも書いたけど、スラムの描写があったり、メインキャラがあっさりかつての幼馴染みに手をかけたりと「ブレード」の中でも異色の第17話。
Dボゥイ以外のキャラでここまで過去が掘り下げられたキャラは他にはいないんじゃないか、というくらいバルザックメインの話だった。
しかも、今回で終わらないという。
後に同じソルテッカマン搭乗者ということでノアルとコンビのように見られるバルザックだが、その背負った物やラダムとの戦いの動機などはむしろDボゥイの対となる存在だったりする。
その辺はまだきっちり自分の中でも固まっていないので、今後ちょっとずつ触れていこうかと考慮中。


今回の作画もあまり良好とは言えなかったが、髭を剃った後のバルザックだけはやたら力が入っていた。
これもバルザックというキャラが描き甲斐があるからだろうな。
次回予告だとそうでもなかったりするが(苦笑)。


次回はいよいよ鋼鉄の救世主の御披露目。
個人的にはラストの方がよほど衝撃的だったが。
なにはともあれ、次回は第18話「栄光への代償」
仮面の下の涙をぬぐえ