『宇宙の騎士テッカマンブレード』第23話「傷だらけの再会」

魂SPEC 宇宙の騎士テッカマンブレードwithペガス




恩人達を助けるためにラダム獣と戦うテッカマンレイピア。
だが、その姿を見た人間達は逆にレイピアを「化け物」と罵るのだった。
一方、レイピアを発見できないテッカマンエビルは先にテッカマンブレードを狙う。
PSYボルテッカを撃ち破るためにペガスの改修が進められているスペースナイツ基地をエビルが強襲する。
ペガス改修中のため、Dボゥイはテックセットが出来ないのだった……。


エビルの猛攻。
スペースナイツ基地の防衛設備であるレーザーネットジェネレーター。
複数の発振機間をレーザーで繋いでネット状にして攻撃を防ぐシステムなのだろう。
元々あったものか、スペースナイツが発足してから急遽建造されたのかは不明。
だが、あまりラダム獣には効果が無さそう。
エビルがやっていたように発振機そのものはほぼ無防備なので、ネットの死角からの攻撃に脆い。
ブレードとスペースナイツが迎撃している間の時間稼ぎというところか。
スペースナイツ基地で貴重なのはブレードとブルーアース号なので、基地の防衛にはあまり力が入ってないのかもしれないが。
閑話休題
時間を稼ぐために変身すると食い下がるDボゥイ。
前回のも含めるとかなり執拗。
Dボゥイらしいが。
それに対して「無理なものは無理だ」と断言する本田のおやっさんは流石。
結局ペガス改造までの時間をソルテッカマン2号機と実験用のプロトタイプフェルミオン砲を搭載したホバーで稼ぐことに。
良い奴だけどノアルもつくづく救われない(苦笑)。
地の利を生かしてそれなりに粘るものの、フェルミオン砲の挟撃もやはり通用せず。
やっていることはバルザックのそれと大差ないから当然と言えば当然だが。
ソルテッカマンの方はそれまでにフェルミオンをかなり使っていたらしいし、プロトタイプフェルミオン砲はチャージに時間がかかる以上、他にやりようはないか。
エビルはエビルでブレードとの共同作戦と読んで手加減をしている上にノアルも殺さずにブレードを誘き出す材料にするあたり表面上はともかく内面は冷静。
まだこの頃のエビルがシンヤでなく、ラダムとして動いているからだろうけど。
しかし、ノアルが人質になっているのにDボゥイには問題なしとあっさり言うフリーマンは流石。
後のシーンでノアルも問題にしている風がないのは流石に慣れてきたからか。
本当に良い奴だ(苦笑)。


覚醒するミユキ。
また行き倒れて二人の軍人に助けられた模様。
一度砂漠で行き倒れ、意識を取り戻してすぐにラダム獣と戦闘、再び放浪では当然。
例の頭痛で意識を失ったのかもしれないが。
軍人の会話で初めて兄がスペースナイツでラダムと戦っていることを知る。
フォーマット中は情報が伝達されないのか、ミユキの問題故なのかは不明。
残り3人の覚醒である程度ははっきりするか。
しかし、ただの脇役なのにミユキをオフェイリア姫やジャンヌ・ダルクに擬える少尉が面白い。
この役で飛田さんもエンディングにクレジットされているし、スタッフも面白がっているのかも。
だからこそ、最終回辺りで再登場したんだろう。


現在戦闘中ということで、エビルに気が付かれる事も構わず感応波を発するレイピア。
スペースナイツ基地の場所を教えて貰えなかったが*1、兄がラダムと戦っていると分かったからだろう。
これが結果的にノアルを救うのだから、まさに不幸中の幸い。
Dボゥイもエビルも共に感応波に気が付くが、Dボゥイははっきりミユキと認識出来ておらず、只もう一人のテッカマンとだけしか分かっていない模様。
そもそもの存在を知らない上に距離も相当あったようだし、何よりテッカマンでないのが致命的だったか。


ここにきてやっとエビルとレイピアが対面。
レイピアのこれまでの行動からほぼ裏切り者と思いつつも最後の確認をするエビル。
当然レイピアは戦う訳だが、エビル的にはどちらを期待していたのやら。
戦力的にはやはりレイピアではエビルには歯が立たない様子。
人間としてテッカマンとして地力の差もあるだろうが、ミユキの状態がベストから程遠い事も一因だろう。
ラダムに操られていると分かっていても兄と戦うのは初めてなのだし。
目視できる距離まで近づいた事と何より兄への叫びが感応波にのってDボゥイがミユキの事を感じ取る。
再び対決するブレードとエビル。
エビルの「今頃ノコノコと!」という台詞がちょっと笑える。
これまで散々誘き出そうとしても出てこなかったのに、レイピアにトドメを刺す段階になって現れるブレードにはそりゃ一言言いたくなるだろうて(苦笑)。
戦闘では近接戦闘もそこそこにエビルがPSYボルテッカを放つ。
前回ブレードのボルテッカに合わせてPSYボルテッカを撃ってブレードのボルテッカ毎操ったのとは異なり、PSYボルテッカを誘導弾として攻撃。
ボルテッカは本来一度の変身で一回しか放てない上に誘導など出来ないのだが、どちらもPSYボルテッカには当てはまらない。
反物質を意志で操るというのがどれだけ反則なのかがこれを見るとよく分かる。
これに対抗して開発されたのがハイコートボルテッカ
フリーマンの言ではソルテッカマンのフェルミオン砲のデータをフィードバックして完成させたものらしい。
ブレードのボルテッカをペガスに装備したフェルミオン砲と組み合わせ、それらをペガスの反物質制御ユニットでコントロールするという攻撃方法らしい。
反物質ならエビルでもコントロールできそうなものだが、ハイコートボルテッカの威力というか反物質量がエビルの反物質制御能力を超えるからなのか。
ハイコートボルテッカの弾道(?)は通常のボルテッカよりも集束されているようで、それも関係あるのかも。
今回はPSYボルテッカが拡散して発射されていたのが幸いしたか。
それでもその分威力が減衰したためにエビルが生き残ってしまった訳だが。



遂に兄妹の再会。
いつになく穏やかな顔のDボゥイが印象的なんだが、ここで終わらないのが「テッカマンブレード」という作品な訳で。
スペースナイツ基地で手当を受けるミユキの身を案じるDボゥイにフリーマンが衝撃発言。
ボルテッカのデータリークやハイコートボルテッカの開発でもそうだったが、地味にフリーマンの凄さがよく分かる。
ということで以下は次回。


実はハイコートボルテッカの初御披露目なのだが、ミユキメインの上にラストの衝撃の引きもあり、あまり目立たずあっさり流されているのはちょっと可哀相な気が。
しかし、放送当時は発売されなかったペガスが今頃ハイコートボルテッカ形態にまで変形可能なアイテムが2009年になってリリースされようとは思わなかっただろうな。
そう考えると凄い。


今回の作画は良いところがあったかと思えば、シーン毎にキャラの顔が別人だったりと安定してない。
だが、出撃してエビルを睨むソルテッカマンのバイザーの半分にエビルのシルエット、半面はノアルの顔が透けて見える描写とか戦闘中のレイピアなどはかなり良かった。


とうとうDボゥイ達の過去が明らかに。
次回は第24話「引き裂かれた過去」
仮面の下の涙をぬぐえ

*1:「幾千もの山と幾万もの谷を越えて」は流石にどうかと思う(苦笑)。