機動戦士ガンダムSEED DESTINY

ミーアの死は議長が悪い、といいたいんだろう。
しかし、このミーアの回想を見てもそうとは言いきれないだろう。
議長に乗せられたにせよ、ミーアはラクスの偽物を自主的に演じていたんだから。


そもそも整形までさせられる時点でこの話がヤバイことに気がつくべき、というのは言い過ぎか。
浅はかであることに変わりはないが、戦争を自分なりに止めようと必死でやっていたというのはわかるからミーアの描写はそう悪くないし、納得できるものがある。
問題はオーブを脱出して以来政治的に沈黙を続けてゲリラごっこをやっていた教祖様の方だろう。
こいつがもっと早い段階で公式に異議申し立てをしていれば少なくともミーアは助かったろうに。
そもそもあの放送自体をザフトと連合の勝敗がほぼ決まってからするのが解せない。
ラクスを騙る者としてバックのオーブごとザフトに攻撃されてもおかしくない。
まあ、戦況が五分の段階で正体を明かして連合が勝ちでもしたら目も当てられないから多少タイミング的に難しいものはあるが。
それをしなくとも、旧クライン派を通じて裏から交渉して、対連合では協力するという形にでもしておけば議長も牽制できるし、ザフトにも影響力を行使できると思うのだが。
そういう努力も一切せずザフトと連合の戦争を傍観していただけのラクスが現在の状況を招来した一番の原因のような。
話を戻すと議長を恨むのは筋違いとまでは言わんが、議長にしたら教祖にだけは言われたくないだろうな。
演説にしろ、罠に飛び込んだことにしろ、直接的にミーアを追いつめていったのはラクス自身な訳だし。


議長の運命プランが予想通りに発動、って話の都合があるにしても早過ぎないか?
しかし、議長の政治力を考えれば、このプランにしてもプラント内でまっとうに政治的手続きを踏んでも通るような気がするな(多少揉めるとしても)。
それでも手を出したらオーブの国是にも、プラントの民意にも反する完全なテロリストの出来上がり。
そういう展開になったら面白いんだがな(笑)。