北方謙三『血涙 新楊家将』

血涙〈上〉―新楊家将 血涙〈下〉―新楊家将


血涙〈上〉―新楊家将
血涙〈下〉―新楊家将


ちと懐に余裕があったので購入、読了。
北方『楊家将』は随分前に一度読んだきりだったのであまり覚えていないのだが、敢えて読み直さず。
これが良かったのか悪かったのかは判断しかねるが、これはこれで楽しめた。
楊家軍の顛末は悲劇は悲劇なんだけど、時代の流れを考えるとやむなしか。
最後に最強の敵と全力で戦う場があったのはむしろ救いだったかもしれない、と思えてしまうところがまた悲しいわけだが。


ただ、ここ最近は北方『水滸伝』、『楊令伝』を読み返しているせいか、些か漢のキャラとか騎馬隊の扱いとかが被り気味かな、という気がしないでもない。
ま、この辺にツッコミを入れるのは野暮というものか。


そういえば『楊令伝』でも楊家由来の楊令と吹毛剣が引き続きメインで登場しているな。
こちらも悲劇で終わるとも思えないので、どう決着が着くのか見物。