『宇宙の騎士テッカマンブレード』第13話「宿命の兄弟」

オペレーションサンセットによってラダム獣の活動は激減、衛星イオからの第二次輸送船団も無事に地球に到着。
激戦続きのスペースナイツにもささやかな休息が与えられた。
だが、Dボゥイは敵の新たなテッカマンの出現に緊張を隠せないでいた……。

本家にケメコのバナーを張っている時にブレード全話レビューを二ヶ月も更新してないことに気が付いて愕然orz
年内に2クールまで、とは言わないがもうちょっと頑張ろう。




冒頭でイオからの輸送船団の第二陣が到着。
地味ながら連合防衛軍が反抗の体勢を着々と整えているのが分かる。
ソルテッカマン開発用の物資というのもあるのだろう。
コルベットの公式発表はまああんなものか。
ノアルが悪態をついていたけど、エネルギープラントを破壊したのは防衛軍なので別に嘘ではないんだけど。
脚本のすり合わせの問題、かな?


いきなり服を調達しているテッカマンエビル。
何気に笑えるといえば笑える。
Dボゥイも1話でテックセットが解けた時には裸だったし、人間として活動する場合には必要は必要だからな。
捕らわれたときに着ていた宇宙服はテックセットシステムに取り込まれたときに溶かされたかで無し。
アルゴス号自体も自爆してるから着替えも当然なし。
オービタルリングを探せばあるかもしれないけど、それも面倒か。
見つけても着られる状態とも限らないし。
しかし、服の問題は地味だけど、結構切実な問題かも。


スペースナイツの休日の様子が描写されるのは実は初。
しかし、三ヶ月ぶりの休みってのは非常時とはいえ、勤務態勢としてはどうなんだろう?
普段はスペースナイツ基地に待機しつつ交代で休息しているから外出するのが稀ってのが妥当な線かな。
アキとミリー、ついでにレビンはショッピング、ノアルは子供とサッカー、本田のおやっさんはDボゥイを誘って凧作り。
アキとミリーついでにレビンは妥当な線(?)だが、ノアルがちょっと意外、かな
女好き風なのは口だけってのは分かるにしても、サッカーと子供が好きとはちょっと意外。
元々あった設定なのか、それとも急遽いれたこの描写が後に生かされたのかはちと判断に悩むが。
本田のおやっさんは飾ってある凧だけでなく、畳敷きに座布団と部屋を和風にカスタマイズしていたのが芸が細かい。
新たなテッカマンの登場で張りつめているDボゥイに手をさしのべるのが女性キャラ二人でなくおやっさんってところが良いね。
しかし、今回を見ても思うが、Dボゥイとシンヤって似てるかな?


そして、遂に兄弟が再会。
エビルの名は感応波で分かったのか、それともテックセットされた時点で情報を入手していたのかは不明。
ラダム樹の花が一斉に咲くこと、ラダムは生き残るために地球を侵略していること、元は地球人で兄弟でも一方は完全に自分をラダムと認識していること、等々が二人の会話で分かる。
テックセットする時のシンヤのジャンプした高さといい、Dボゥイの回避能力といい、やはりテッカマンとなった人間は運動能力がかなり向上しているような気がするな。
最低でも数km離れた所から呼んでも来るペガス。
一人では変身できない上に、エビルと会う気だったら最初から連れていろと。
実際、後のアックス戦ではペガスを押さえられて危機に陥った訳だし。


テッカマン同士の戦いではやはり弟と戦うことに躊躇いのあるブレードが終始後手に回って不利。
アルゴス号から離脱する際に覚悟は決めていたものの、実際に変わらぬ姿、声のシンヤと相対した後だとやはり戦意も鈍るわな。
一方、シンヤはラダムとしての自分に疑問も迷いもないから当然強い。
単純な強さで言えばテッカマンとも幾度もの実戦経験を重ねたブレードの方に分があるだろうが。
やはりこの頃のエビルはラダムとしての意識が強く、あまりシンヤの意志は表に出てきてない感じ。
かろうじて、あの名台詞「俺たちは双子だ。元々ひとつだったものがふたつに分かれたんだ。どちらか勝った方一人が生き残っていけばいい。生き残ればな!!」あたりに垣間見える程度かな。
まだこの頃のエビルはブレードを只の裏切り者、不完全なテッカマンとしてか見ていないから当然といえば当然だけど。
ブレードのタイムリミットの原因を見破ったのはテッカマン共有の能力なのか、それともエビル固有なのか。
個人的には前線指揮官テッカマンとされるエビル固有の能力という気がする。
衝撃の再会で緊急回避的に戦ったものの、戦闘終了後は最も近しい肉親との突然の再会と戦いに衝撃を隠せないDボゥイ。
ノアルとアキの質問攻めも耳に入らず呆然としている姿が痛々しい。
そのDボゥイを更に絶望に陥れる策を洗脳されたとはいえ弟が企てているのだから本当に救われない。


今回も作画状況は不安定でキャラの顔付きやタッチがコロコロ変わるなどお世辞にも良好とは言えなかった。
だが、ブレードとエビルの初対決は止め絵が使われたりしたものの、中々迫力があった。
戦場を地上からビルの屋上、空中戦から地下鉄へと変えたりと頑張っていたし、ブレードとエビルの作画はこれまでになく精密で迫力があったし。


ブレードへの顔見せも終わり、いよいよエビルが本格的に活動。
テッカマンの中で唯一武器の名でなく悪魔と呼ばれる由縁が分かる。
ということで次回、第14話「血をわけた悪魔」
仮面の下の涙をぬぐえ