『大明帝国 朱元璋』


-大明帝国-朱元璋 DVD-BOX1


流石にBOXを買う金はなかったので取り敢えずDMMのネットレンタルで1、2巻を視聴。
取り敢えず朱元璋が悪相でなくどちらかといえば優しげな風貌なのに違和感。
ま、ドラマとしては主役を悪人面には出来ないかと思いながら見ていたら、馬皇后のキャラが違いすぎたのには流石に驚いた。
これまで朱元璋関係の伝記などでは「美人ではないが、控えめで誰にでも好かれる穏和な人柄」とか「気性の激しい朱元璋を唯一諫めたり取りなしたりすることの出来る人物」という感じで描かれていた筈*1
それが妙に美人になっていておまけにかなり気が強いという、これまでのイメージとはかけ離れたキャラクターに。
序盤の朱元璋のライバルキャラにされた義兄の郭天叙*2が言い寄ってくるとしっかり拒絶、結婚後は朱元璋に対してもきついことをはっきり言ったりする。
モデルになった馬皇后とは似ても似つかない感じだが、ドラマなんだしこれはこれで面白いので別に良いけどね。
郭天叙も伝記などではあまり目立たず、郭子興の死後は朱元璋が擁するお飾りの元帥という感じだった気がするんだが、すっかり器の小さい卑怯で陰湿な謀略家に。
これはこれであったかもしれない郭天叙像だから良いけど、かなり美化された朱元璋と比べると小物過ぎて逆に笑える。


他では後の大将軍徐達が思慮のない只の酔っ払いだったり、他で識別出来るくらいまともに出てくるのは湯和だけで、他の軍人としてナンバー2に位置した常遇春や李文忠と並んで最年少で将軍となった訒愈とかいつの間にか部下になっていて名前だけしか出てこないってのは流石に納得いかんなあ。
キャラが多い序盤だから、であって欲しい。


と、色々個人的に違和感があったり、残念な所はあるが、出来としてはそう悪くないとは思う。
三国志」あたりと比べると戦闘が安っぽい気がするのは如何ともし難いが。
最大の見せ場である鄱陽湖の戦いがちゃんとしてくれていればいいんだが。
それと朱元璋の人生で最大の見所は明王朝を建て皇帝に即位してからだと思うので、これからの展開に期待しておこう。

*1:最近伝記とか読んでないのでイメージが一人歩きしている可能性もあるが

*2:修行僧だった朱元璋を見込んで紅巾軍に取り立てた郭子興の実子。馬皇后は郭子興