『大明帝国 朱元璋』Vol.3

明の太祖 朱元璋 (中国歴史人物選)
檀上 寛
白帝社
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個人的に日本で出版されている朱元璋の伝記の中で一番まとまっている本だと思う。
読み物というよりは学術書に近い気がしないでもないが。


閑話休題
レンタルでVol.3を視聴。
Vol.3は朱元璋が金陵(南京)を手中に収めて勢力を拡大している話。


郭天叙の死はあんなものかな。
自分から死地に赴いておいて援軍に来ない朱元璋を逆恨みするあたりが小物らしい。
そもそもそんな重要なキャラでもないのでこの辺で退場するのが妥当か。


朱元璋は降将の言葉が信用できないことを察するなど、教養はないが人を見る目があるように描写されているのは納得。
以前李善長が自分を見捨てた事を覚えていて人事で報復するところとか執念深いところなど後の片鱗が垣間見えてきた。
即位してからの暗黒面がどのくらい描写されるのか今から楽しみだ。


しかし、李善長も徐達もあまり良いところがないんだが、建国の功臣の文武筆頭がこんな扱いでいいんだろうか?(苦笑)
まだ落ち着いていて空気の読める湯和の方が大物らしく見える(笑)。
李善長も劉基の前座というか、所詮江北の田舎知識人という感じだし。


次回からはそろそろ陳友諒、張士誠との戦いになってくるか。
劉基がどんな形で朱元璋陣営に参加するのかとか色々面白そうだ。