『別冊図書館戦争II』


図書館戦争」シリーズ最終巻。
外伝というか、本筋には微妙に関係ないけど結構重要なエピソードが入っていたりして中々面白かった。
しかし、副隊長の過去があんなに特殊だとは予想外だったな。
本編では本当に目立たない脇役だったのに。
狙撃手の進藤との掛け合いも面白かった。


そして何故かメインで一応のラストエピソードとなった手塚と柴崎の話。
ある意味二人の関係進展のきっかけ程度と思っていたストーカー関連がまさかここまで重くなるとは。
ストーカーである以上当然出てくる単に不快なキャラも結構いてちょっと洒落にならない重さだった。
重い分それが逆転してからが生きてくるわけので、悪いわけではないんだが。
図書館戦争」シリーズでのカップルではこの二人が一番見ていて好きだったので、最終的には良かった、と言えるかな?


そして、DVD初回特典の書き下ろしがちょっと予想外の展開だったな。
そこまでみんなして幸せにならなくてもと思わなくもないが、こちらの方がらしい終わり方かな。
稲嶺元司令も久々に出てきたし。


トータルで読んでみるとかなり面白いシリーズだった。
設定の突飛さをキャラや世界観のリアルさで読ませる所は凄かった。
もうちょっとこの世界の話を読んでみたいと思わなくもないが、綺麗に終わっているので別冊2冊で十分というべきだろうな。
これを受けて、という訳でもないけど「シアター」が次でどう終わるのかが楽しみになってきた。