『宇宙の騎士テッカマンブレード』第8話「謎の従軍記者」

テッカマンダガーを倒したテッカマンブレードとスペースナイツ。
だが、ラダムは攻勢の手を緩めることはなかった。
各地を襲うオービタルリングからのレーザー攻撃は激しさを増す一方だった。
事態を憂慮した連合防衛軍はスペースナイツにレーザー攻撃の阻止と共にある要請をする。


ある意味最後のレギュラーキャラバルザックが登場。
正直バーナード軍曹やカル博士のエピソードの後かと思っていたな。
ホント人の記憶って当てにならないもんだ(苦笑)。

冒頭のコルベットと副官のやり取りでダガーを倒されたラダムが戦術変更したのが分かる。
スペースナイツやラダムだけでなく、防衛軍にもそれぞれの戦闘に目的があるのがちゃんと描写されているのは流石。


正体が視聴者に思いっきりバレてる従軍記者が登場。
コルベットの部下ってことで雑魚と思わせつつ、警備員とのやり取りで只者じゃないのが分かる。
従軍記者という素性を利用したカメラの使い方が上手い。
しかし、「ジャーナリストとしてスペースナイツを取材する義務がある」ってこれほど白々しい台詞もないな。
分かってて臆面もなく言ってのけるところがバルザックらしいが。


オービタルリングのレーザー制御コンピューターの非常用プログラム――無差別攻撃――はちと無理があるような気がするな。
仮想敵に何を想定しているのかは不明だが、オービタルリングのそばでレーザー衛星が無差別攻撃なんか始めたら自軍の方が損害が大きい割に敵に対してあまり有効でない気がする。
ブレードに制御コンピューターを破壊させて終わりじゃ話にならないから致し方ないのかな。
ま、もう一捻り欲しかった気はするが。


Dボゥイに対し「Dボゥイだけが何故変身できるのか?」とか「テッカマンってラダムの兵器じゃないのか?」とかDボゥイにとって痛くてキツイ質問を繰り返すバルザック
従軍記者云々よりもむしろこっちがバルザックの本音っぽい。
既にスペースナイツメンバーはDボゥイに対して厳しいことが言えないし、フリーマンはそれこそ独自に黙って調べてるだろうから、別の組織に人間に言わせるしかないってことなんだろうが。
枝葉でなく根幹となる設定で視聴者が当然思っているだろう疑問をこの段階で劇中で提示。
伏線として後で本編にきっちり絡めているあたりがブレードの名作たる由縁というか。
むしろこの段階からここまで想定して話を作っているというのが凄い。


戦闘は敵がラダム獣ということもありあっさり風。
メインは謎の従軍記者なんだから、致し方ないか。
しかし、非常用プログラム起動か? ってところでアキを押しのけてコンピューターオペレーションを行うのは正直どうかと。
いくらフリーマンが黙認し、視聴者にバレバレとはいえ流石にこれは尻尾出し過ぎ。
このミッションの本来の目的がレーザー攻撃の無力化だから最悪の事態になるよりはマシだと判断したんだろうが。
とはいえ、バルザックが多芸過ぎというか、そもそもこういう任務ならミリーの方がとか以前にアキの存在価値に疑問符が付いたような気がするんだが(苦笑)。


一応のレギュラーキャラバルザックも揃ったところでしばらくゲストキャラ登場回。
とはいえ、バーナード軍曹はともかくカル博士は存在が微妙っちゃ微妙なんだが。
せめてミリーの父親という設定が生き残っていればまだマシだったんだがな。
そうなればなったで話が重くなりすぎると一長一短ではあるのだが。
では、次回は第9話「救出! 木星クルー」。
仮面の下の涙をぬぐえ