『宇宙の騎士テッカマンブレード』第12話「赤い戦慄エビル」

テッカマンブレードの力で徐々に戦力を整えてきた連合防衛軍。
宇宙挺の奪還を機にオービタルリングにおいて反攻作戦を企図する。
しかし、ラダムでは新たなテッカマンが目覚めようとしていた……。


オペレーションサンセット

作戦目的
オービタルリングのエネルギー供給の要である四ヶ所のジェネレーター。
これらを破壊することによってオービタルリング内のラダム獣へのエネルギー供給を絶つ。


作戦内容
第一陣はラダムの巣――通称、蜘蛛の巣――を地上、宇宙から同時に強襲。
ラダム獣が蜘蛛の巣に集結した隙に第二陣がジェネレーターを破壊する。


部隊編成
・「KING」
 連合防衛軍陸軍部隊で編成。
 機動エレベータからの蜘蛛の巣への陽動攻撃を担当。
・「QUEEN
 スペースナイツ所属ブルーアース号、連合防衛軍空軍部隊で編成。
 宇宙からの蜘蛛の巣への陽動攻撃を担当。
 「QUEEN」リーダーであるブルーアース号は「JOKER」の母機でもある。
・「JOKER」
 スペースナイツ所属テッカマンブレード
 蜘蛛の巣への陽動攻撃担当。
 行動制限時間30分。
・「FOUR CARD」
 宇宙挺部隊四機で各機のコードネームは「SPADE」、「CLUB」、「HEART」、「DIA」。
 それぞれパイロット、コ・パイロット、歩兵五名、特殊工作兵三名で一部隊が編成。
 オービタルリングの四ヶ所のジェネレーターの破壊を担当。


ざっと聞き取れる範囲でオペレーションサンセットの内容を纏めてみた。
コルベットの功名心が微妙に絡んでいるとはいえ、作戦としてはまあマトモか。
成功率や損耗率を考えるなら無理に同時に破壊しなくても部隊を絞ってブレードを援護する形にした方が確実だとは思うんだが。
そうなると功績はほぼブレードのものになるからコルベットが立案するはずがないか(苦笑)。
作戦の是非はともかく、今回の作戦にはカル博士の木星輸送船団からの物資やバーナード軍曹が奪回した宇宙挺など、これまでの積み重ねがちゃんと生きているところがブレードらしい。
更に作戦の文字通り切り札である「FOUR CARD」のパイロットが予備役兵と新兵のみというのもこれまでの防衛軍が受けた人的損害の深刻さが窺える。
ラダム獣と直接戦う「QUEEN」に現役パイロットを回したという事情があるにしても。
しかし、ワッツやカーター大佐はここで死なせるにはちょっと惜しいキャラだった。


作戦の方は順調に「KING」が足を引っ張っていたのが笑った。
そもそも攻撃がまともに通じない防衛軍地上部隊があんな閉鎖空間でラダム獣相手にまともな陽動が出来るはずも無かろうに。
他にも「DIA」地上部隊がラダム獣との交戦で手間取ったりとトラブったりしたものの、作戦は何とか成功。
オービタルリングの灯が落ちる様は中々良い演出でこれで終わっていれば良かったんだが、そううまくいく筈もなく。
作戦の経過も結構見応えがあったので一瞬忘れそうになったりしたが、満を持してエビル登場。
まさに天国から地獄という感じでインパクトは上々。
ライバルの顔見せとして強い敵をあっさり倒すだけが見せ場じゃないと分からせてくれたという点でエビル初陣はかなり好み。
テッカマンブレードという作品の構造上の問題でテッカマンに匹敵する敵なんていないから、製作側としては苦肉の策だったのかもしれないけど。


次回からエビルが本格登場。
長い前フリと言えなくもないが、仕込みは上々と言うべきだろう。
ということで次回、第13話「宿命の兄弟」
仮面の下の涙をぬぐえ